UbuntuとWindowsの共存方法

ノートPCにおいて,UbuntuWindowsを両方とも使う方法をいくつか試したので記事にします.

1. 仮想マシン

定番であり,これがおすすめです.

メリット

  • OSの切り替えや同時使用が簡単にできる
  • パーティションをいじらなくていいので,(スペックに余裕があれば)割と気軽に導入できる
  • ホストOSとゲストOSが分離されているので,WindowsUpdateとかで壊れる心配は無い

デメリット

  • メモリ,CPU,ディスク容量の余裕が必要
  • ゲストOSのパフォーマンスは落ちる

私は,よく使う方のUbuntuをホストOSにして,VirtualBoxWindows 10をゲストOSでインストールしました.

PCのスペック的にメモリがカツカツ(8GBあるのを仮想に4GB当てている)で,Chromeのタブが増えるとOS自体が非常にもっさりしたりします.

Windowsの使用頻度が少ないこともあり,今のところなんとかなっていて,妥協点な気がします.

2. デュアルブート

Windows 10の今ではやるべきではないです.

理由は,Windows 10の場合,勝手にメジャーアップデートがかかることがあり,アップデートによってUbuntu側のパーティションが破壊されることがあるからです.

これは,同じディスクにUbuntuWindowsを共存させる以上,防げなさそうです.

www.makeuseof.com

かといって,WindowsUpdateを完全に止めるのはセキュリティ的に心配ですし,Homeエディションでは完全に止めるのはできなさそうです.

メリット

  • パフォーマンスが悪化しない

デメリット

3. 一方のOSをUSBメモリにインストールする

一方のOSをPCの内蔵ドライブに,もう一方のOSをUSBメモリにインストールします.

例えば,UbuntuをUSBにインストールする方法は下記のような記事があります.

cloud-work.net

メリット

  • USBにインストールするので,PC内蔵ドライブの容量を圧迫しない
  • ドライブが異なるので,WindowsUpdateでも大丈夫(たぶん
  • USBメモリを差し込めば,どのPCでもインストールされたOSを起動できる

デメリット

  • 使っているとUSBメモリがけっこう発熱するので怖い(USBメモリが容量が大きすぎたからかもしれない)
  • 内蔵ドライブに入れるよりパフォーマンスが悪化する気がする(USBメモリの仕様の問題?)
  • ブートに失敗することがある(何回か再試行すると成功する)
  • OSの切り替えは大変

私は,UbuntuUSBメモリに入れていましたが,Ubuntuをメインに使うようになり,動作が若干不安定なのが気になり,PCの買い替えを機にやめました.

4. リモートデスクトップで接続する

一方のOSを自宅などで起動し,外出先でノートPCからリモートデスクトップで接続します.

私の場合は,(確か)ノートPCにWindows,自宅にUbuntuを入れていて,TeamViewerというソフトで接続していました.

なお,TeamViewerは個人利用は無料です.(商用は有料)

www.teamviewer.com

メリット

  • (リモート接続先のマシンがハイスペックな場合,)ノートPCでも高い性能を享受できる.
  • ノートPCのストレージを圧迫しない
  • OSの切り替えが簡単

デメリット

  • どうしても若干のラグは生じる
  • ネット環境に左右される
  • (特にUbuntuでTeamViwerを使う場合)操作性が微妙なところがある.ここは別のリモートデスクトップソフトを使うとマシかもしれません.

私の場合は,やはり操作性やラグが気になったのでやめました.

5. その他

試したことはないですが,その他思いつく方法としては下記のようなものでしょうか.

仮想デスクトップサービス

シンクライアントとも言います. サーバでOSなどプログラムを動かして,クライアントはもっぱら入力と表示だけします.

企業向けですが,Amazon Workspacesなどありますね.

そもそも個人がOSを切り替える用途でうまく利用できるのか不明ですが, リモートデスクトップよりもレスポンスはマシかもしれません.

aws.amazon.com

WSL (Windows Subsystem for Linux)

Windows上でLinuxを動かすWindows 10の標準の仕組みです.

ただ,GUIの設定が面倒なほか,一部のビルドが通らないなど完全な互換ではない部分もあるそうです.

なお,互換性の面は,2020年以降にリリースされるWSL 2で改善されそうです.

news.mynavi.jp

www.atmarkit.co.jp

Dockerなどコンテナ

仮想マシンよりも軽量に動作できます.

デメリットとしては,色々と知識や設定が必要なことと,ハードウェアのエミュレーションはできないことが考えられます.

下記の記事はMac上でUbuntuGUI環境を作った例のようです.(Windowsで可能なのかは未調査です.)

qiita.com

まとめ

ノートPCに仮想マシンを入れられるスペックがあれば仮想マシンがベスト, そうでなければ,使用頻度が低い方をUSBメモリにインストールか,リモート接続で使うのがいい気がします.