WHO事務局長による新型コロナウイルスに関する発表(3月3日)
まとめを書きます.
ウイルスの特徴について
インフルエンザとの共通点
- 呼吸器の症状を引き起こす.
- 飛沫感染する.
相違点(1)
今までのデータによると,COVID-19は,インフルエンザほど効率的に人から人にうつらない.
- インフルエンザでは感染しても症状がない人が感染拡大の大きな要因だが,COVID-19ではそうではないようだ.
- 中国からのエビデンスによると,報告された症例の1%のみが症状が無く,その大半が2日以内に発症した.
相違点(2)
季節性インフルエンザよりも重篤な症状を引き起こす.
- 多くの人が季節性インフルエンザへの免疫を持っているが,COVID-19に対しては免疫が無い.
- そのため,より多くの人が感染しやすく,一部は重篤な症状になる.
- 世界的には報告されたCOVID-19の症例のうち約3.4%が死亡.一方,季節性インフルエンザの死亡率は1%をはるかに下回る.
相違点(3)
季節性インフルエンザに対するワクチンや治療法はあるが,COVID-19に対しては現時点ではワクチンも特定の治療法も無い.
- しかし,治療法の臨床試験が行われており,20を超えるワクチンが開発中.
相違点(4)
季節性インフルエンザを封じ込めることは不可能だが,COVID-19は可能.
- 接触の追跡を行うべき.感染を防ぎ,命を救うから.
まとめ
- COVID-19は,インフルエンザより効率的に広がらない.発症していない人によって伝染が広げられない.
- インフルエンザより重症になる.
- ワクチンや治療法がまだ無い.
- 封じ込められる.
これが,封じ込めるために我々があらゆることを実行しなければならない理由.
他
各国がインフルエンザ対策のために講じてきたシステムをCOVID-19用に使える.
需要の増加,溜め込み,誤使用,市場操作によって,手袋やマスクなどの供給が世界的に阻害されている.価格が数倍に高騰している. 医者や看護師などが危険になり,COVID-19も抑えられない. 各国に生産を早急に増加させるように呼びかけている.